<センターの設立経緯・ミッション>
この高大接続研究センターの前身は、1999年に設立した附属中等教育研究センターです。2015年5月に中等教育研究センターを発展的に改組し、新たに高大接続研究センターとして開設しました。
本センターを開設した背景には、昨今の後期中等教育及び高等教育に対する大きな改革の流れがあります。2014年12月に中央教育審議が答申「新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体的改革について」を発表しました。これに基づき、2015年1月に文部科学省が「高大接続改革実行プラン」、そして9月には高大接続システム改革会議が「中間まとめ」、そして2016年3月に「最終報告」を公表しました。
そこでは、新たに高校段階での「高等学校基礎学力テスト(仮称)」と、現在のセンター試験に代わる「大学入学希望者学力テスト(仮称)」を導入し、また新たに「高大接続テスト」を実施するとされています。この改革により、高校教育や大学入試、そして高校と大学の在り方が変わろうとしています。
そのような状況の中で、高大接続研究センターは、①高大接続に関する研究、②高大接続入試に関する研究、③中等教育に関する研究、④新たな大学入学者選抜の開発、⑤高大接続に関する事業の実施、以上5点について、専門的に調査研究するセンターです。
<センターの特色>
現在、全国の各大学には、入試部門の他に、高大接続関連部門・センターやアドミッション関連部門・センターが設置されています。(本WEBページの「リンク」にある「全国の大学の高大接続関連センター」に、そのリストを示してあります。)同様の部門として、本学にも「教育基盤連携本部」に「アドミッション部門」が設置されています。しかしそれらは、たとえ名称に「研究」が含まれているものであっても、主に自大学の入学者選抜の研究開発をミッションとしています。
それに対して本センターは、本学のアドミッション部門と良好な関係を持ちながらもそれから独立し、名古屋大学大学院教育発達科学研究科附属として、概算要求によって設置されたセンターであり、「高大接続に関する『研究』」をミッションとする我が国唯一のセンターです。
また、本センターは創立以来伝統的に高大接続型学力形成を行いながら現在 SSH・SGH 校でもある名古屋大学教育学部附属中・高等学校内に設置されており、高大接続研究機関としての最適な研究環境と研究リソースとを備えています。